青葉区老人クラブ連合会の会長を務める 池上 啓二さん 鴨志田町在住 76歳
楽しみに待つ会員のため
○…区内各地区にある83の老人クラブ、約5000人の会員のまとめ役。コロナ禍で活動が思うようにいかない一方、会報の充実化に注力。これまではイベントの結果報告などが主だったが、新たに自宅でできる体操の紹介やパズルゲームも掲載し始めた。「役立つ情報が載っていて、家の時間を楽しめるように」と、今後は区内の医院とコラボしたページも企画中という。「交流の場が無くなり、会報が頼りという方も多いと思う。行事ができなくても工夫して活動できたら」
○…高校卒業後に友人が勤めるろう学校を見学した際、生徒たちの素直な姿に胸を打たれて教員を志した。1971年に横浜市のろう学校で念願の教員となり、数学を指導。83年には障がいのある子どもを小学校で教えるため、あざみ野第二小学校に赴任。その後、美しが丘東小学校をはじめ各校の副校長を歴任した。異動のたびに児童や職員からもらった寄せ書きと写真は「宝物」と目を細め、「24時間子どものために」の教員人生だったと振り返る。
○…終戦直前、母が疎開していた福島県で生まれ、その後自宅があった鶴見区に帰ってきた。仕事を機に青葉区に移住して約40年。4年前、16年間の介護の末に母を104歳で看取った。「親たちの世代は老人会が命、なんて言っていた」と笑顔。そんな記憶がクラブ運営の糧となっている。
○…地域活動に勤しみ、中里北部連合町内会の会長も務めた。11年前、11の自治会町内会と合同で運動会を行ったのが「いい思い出」と懐かしむ。現在は鴨志田の老人クラブの会長も兼任し、会員の誕生日には自宅にケーキを届けているそう。「外出できない方も多いから、誕生日くらい何かしたくて」。人を放っておけない性分だ。
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