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岸根町在住杉崎夫婦 在宅被災者の今、動画配信 東日本大震災支援の一環

社会

掲載号:2015年2月5日号

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動画配信中の杉崎順一さん(=写真右)
動画配信中の杉崎順一さん(=写真右)

 区内岸根町在住の杉崎順一・庸子夫妻が1月31日、所属している東日本大震災支援団体「(一社)チーム王冠」と協力し、動画共有サービスYouTubeで『被災地のイマを知る ジャーナリストによるネット報告会「被災弱者」〜復興と停滞の現場から〜』を配信した。

 杉崎夫婦は震災直後の2011年4月からほぼ毎月被災地に足を運び、家電配給やワカメやホタテなどの養殖業の作業サポートを行ってきた。その中で「避難所に入れなかった」「親族に障害者、高齢者、ペットがいる」などの理由から止む無く自宅に戻り暮らしている「在宅被災者」が多くいることを知った。「避難所に入れないために被災者と認められず、食料などの物資を受け取れないんです。それが一般的に認知されていない大きな問題がある」と杉崎庸子さんは話す。そこで杉崎夫婦は、自らが発足した団体「東北ほっとプロジェクト」のホームページで訴えてきたが、依然注目されていない現状を受け、効果的な周知方法を模索してきていた。その中で今回YouTubeでの配信を思いついたという。

 当日は、杉崎順一さんが司会進行役として出演し、庸子さんは横浜、石巻、山形の3会場をつなぐ配信状況管理などを担当。動画では、東洋経済新報社の岡田広行記者を横浜会場に招き、被災者生活再建支援法、国や地方自治体の対応などを解説したほか、2会場から在宅被災者の現状などが報告された。また、3月7日(土)の午後7時から後篇の動画配信を予定。視聴希望者は「shienbus@gmail.com」宛に、件名「視聴希望」、本文に在住都道府県、性別、年齢を明記しメール送信を。返信メール記載のリンク先へのアクセスで視聴可能となる。

石巻市中心に活動

「1人でも多く伝えたい」

 「テレビで見るのとは違い、魚が腐ったような臭いが漂い、別世界でした」―。

 杉崎庸子さんは、2011年の5月に震災後初めて宮城県石巻市内を訪れた時の心境を振り返る。杉崎夫妻は「少しでも被災地の人々の力になりたい」と考え発災直後からボランティア募集の受付状況を調べ、順一さんが所有する大型免許が生かせるマイクロバスの運転手募集に手を上げた。宮城県のボランティア団体「チーム王冠」で都内在住の笠原宗一郎さんと出会い、被災者への思いが意気投合。同年7月から関東圏内から冷蔵庫、洗濯機などの中古家電を被災地へ寄付する活動を開始した。9月には笠原さんと3人で「東北ほっとプロジェクト」を設立。集まった義援金で購入した石油ストーブ約600台を現地で配布した。

 2011年から12年に行った民間調査(推定値)の数値によると、石巻市のプレハブ仮設約7500世帯、みなし仮設約6500世帯が存在していたが、14年10月に宮城県が発表した数字では合計で約5000世帯減となっている。これに対し、同民間調査では在宅被災世帯は1万2千世帯を数えており(11〜12年)、目を背けられない数といえる。

 杉崎さん夫婦は「最新の在宅被災世帯数値は発表されておらず、どのくらいかは把握もできない。この現状を1人でも多くの人に知ってもらいたい」と訴える。
 

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