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新羽町西方寺 破損の観音菩薩像が帰還 1年の修理経て開帳

文化

掲載号:2017年3月16日号

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震災後、修復前の仏像(左)と、本来の姿を取り戻した仏像(右)
震災後、修復前の仏像(左)と、本来の姿を取り戻した仏像(右)

 東日本大震災で破損したとみられる西方寺の「木造十一面観音菩薩立像」が約1年に及ぶ修理を経て、3月15日に返納された。それに伴い17日(金)〜23日(木)に開帳、本来の姿を取り戻した仏像を鑑賞できる。

 「木造十一面観音菩薩立像」は西方寺観音堂内に安置されている子年開帳の秘仏本尊。西方寺の創建以前の平安時代末期、12世紀頃の作品だと推定され、江戸時代から12年に一度、「子歳観音霊場巡り」のタイミングでのみ開帳されてきた。

 2010年から調査のため西方寺を訪れていた市の文化調査員である萩原哉さんが11年8月、通常閉鎖されている厨子を開くと、仏像が倒れているのを発見。震災時に転倒したとみられ、足の部分が破損、立つことができない状態になっていた。修繕費用のめどがつかず、寝かされた状態のまま置かれていたが、民間の助成金の選定を経ることで昨年4月、修復作業が始まった。

 助成金を交付したのは指定文化財の保存・修復などの活動を援助する公益財団法人朝日新聞文化財団。萩原さんの協力を受け、西方寺は2016年度対象の文化財保護助成に申請した。その結果、46事業の申請の中から審査を通過した31件に含まれ、修繕費用の7〜8割の助成金を得ることができた。

 修繕は全国の指定文化財の修復実績がある(株)明古堂(東京都)が担当した。破損部分の修理のほか、江戸時代頃に間違って施された金箔も取り除かれ、建造当時の姿を取り戻した。

 西方寺の伊藤仁海副住職は、「破損を発見したときはどうすればいいのかわからず途方に暮れた。元に戻って本当にありがたい」と思いを語る。また、協力した萩原さんは「横浜でも震災の影響があることを知ってもらえれば」と話す。現在、転倒防止のため固定するなど対応策を検討中だという。

安置予定の厨子を指す伊藤副住職
安置予定の厨子を指す伊藤副住職

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