38年間務めた港北防犯指導員会の会長を勇退した 高橋 光也さん 菊名在住 85歳
地域の安全のため奔走
○…関係団体とともに地域の安全を守る「港北防犯指導員会」。40年前に入会し、会長として38年間尽力した。事件のパターンの多様化により、「防犯のため神経を使った」と話しつつも、「やるからには犯罪を無くそう」。その一心で活動を続けてきた。これまでに、警察本部長賞、防犯栄誉賞金賞、藍綬褒章など、さまざまな功績を積み上げた。
○…消防関係や交通安全協会など、多くの団体に所属し、地域のために奔走していた。その中の一つが、町内会の防犯指導部。関係各所からの相談が多く、防犯に専念するようになった。活動の中で特に印象に残っていることは、10年程前の新横浜で実施したおとり捜査。当時は、飲食店の呼び込みを利用し、そこから性犯罪に発展することがあったという。「その時々の事件の状況に応じて必要な捜査に協力したが、おとり捜査は後にも先にもその一度だけ」
○…伊豆生まれで5人きょうだい。畳屋に声を掛けられ、中学卒業後6年間修業を重ねた。当時は自動車がなく、夏の暑い日も冬の寒い日も、平坦な道だけでなく坂道も、一人で約30kgの藁の畳をリヤカーで運ぶ日々。20歳で保土ケ谷区の畳屋で働くようになった後、問屋の紹介で菊名へ。現在は鶴見区に作業所を構えており、息子二人が家業を継ぎ自身はサポートに。畳屋として約70年、「中途半端な職人にならないために、いろんな経験をしてきた」と語る。
○…地域の安全を守るためにこれまで、「犯罪を犯す人はいないか、常に周囲を見ていた」という。「これまでの賞は、長くやってきた結果なのかな。会長として認めてもらえてありがたい。やりがいにもなった」と防犯指導員会での38年を振り返った。
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