保土ケ谷区社会福祉協議会が主催する『第1回みんなの食堂懇談会』が5月31日、保土ケ谷区福祉保健活動拠点で開催された。
昨年度子ども食堂の勉強会としてスタートしたこの活動が、今年度は「実施に向け前向きに、次へつなぐ場にしたい」との主催者の想いを込め、ステップアップを目指す場となった。
またネーミングは、「子ども食堂」から「みんなの食堂」と変更。子どもに限らず誰でも集える場を目指している。
具体的な動き出しを目指した今回は、すでに実施している団体と近いうちの開催を検討している団体のグループ、お手伝いを考えているグループに分かれてグループワークを行った。実施しているグループでは、それぞれのやり方を共有しようと、財源や運営、人材、告知などの方法を発表しあった。
出荷不可の野菜を
継続を考えた場合、一番の悩みの種が財源だ。「赤字だけど地域貢献として考え運営していく」「他の事業でマイナス分を賄う」など、それぞれの団体で苦労がうかがえた。また「野菜が高い時期がある。当日買うしかないから、どうしたものか」という悩みには、区内の農家から「市場に出せない野菜もある。それは提供することができる」と声が挙がり、早速連絡先等の情報交換を行った。
また、食中毒予防には衛生用品を削ることができないという現実もあり、「企業の協力がもらえたら」という切実な思いも。だからこそ、唯一の収入源である食事代を稼ぐには告知が必要で、方法については、自治会の回覧で回したり、小学校で配布をお願いしたりとさまざまに行っている。
そのなかで、「”ここでやっているよ”という看板や目印を作りたい」という意見には、「みんなで使える幟を作れば予算削減になる。次開催の食堂へバトンのように渡していけば、区内各所でやっているんだなというアピールにも」と、食堂同士のつながりに向けても動き出した。
初心が支え
苦しい台所事情でも継続を考えているのは、それぞれの地域の子どもや住民への想いだ。
ある団体は「夜コンビニの前でご飯食べている中学生を見かける。採算をとるのは難しいけれど、中学生にも来られる値段にしてみんなで食べに来てほしい」ときっかけを話す。また「子連れできた若いお母さんが、”お手伝いできますよ”と言ってくれた。自治会の担い手が不足している今、すぐに参加は難しいと思うけど、こうした経験がゆくゆくは担い手になってくれるのではないか」という期待も。
子育て広場や保育園では「園や広場に通っているうちは様子がわかるけど、大きくなるとわからない。みんなの食堂に来てもらって、継続的に見守り、困ったときの心の居場所と思ってくれたら嬉しい」と思いを語る。それぞれ抱えている悩みはあれど、立ち上げたときの初心が心を支えている。
保土ケ谷区版のローカルニュース最新6件
|
|
|
|
|
|
|
<PR>