桜台小学校(小宮健校長)で3月5日、今年度、同校のテーマソングとして誕生し、児童が運動会や音楽祭、宿泊体験学習でのキャンプファイヤーなどで歌ってきたオリジナル曲「ぼくらの宝物」を合唱する音楽朝会が開かれた。区内唯一となった器楽クラブの演奏に合わせ、550人近い全校児童が振付で踊りながら、体育館が揺れるほどの大合唱。校歌とはひと味違うポップな曲調の楽曲を歌い上げた。
新型コロナが5類に移行し、行動制限がなくなった昨年5月、「子どもたちの無邪気な笑顔を取り戻したい」「伸び伸びと表現する楽しさや創作する喜びを体験させたい」と考えた小宮校長は「音楽」に目を向けた。
PTAを主体とする吹奏楽クラブ「桜台小学校PTAバンド」や区内唯一となった「特設器楽クラブ」などの活動が盛んで、同校を象徴するのが「音楽」だった。
プライベートでバンド活動をしている小宮校長は仲間とともに「ぼくらの宝物」を作詞・作曲。有志合唱団「宝物探検隊」を立ち上げ、児童に参加を呼び掛けると40人ほどの子どもたちが集まった。
ポップな曲調校内に広まり
「探検隊」のメンバーは、中休みの時間に音楽室や放送室で録音を繰り返して音源を創り上げ、6月下旬の音楽朝会で全校児童に楽曲を初披露。ポップな調子の楽曲は児童に受け入れられ、夏場に行われた宿泊体験のキャンプファイヤーでは火を囲いながら歌ったり、3年生は区の児童音楽会で「ぼくらの宝物」を合唱した。
6年生の児童は「低学年の子たちも覚えられて踊れるように」と提案。曲に振りを付け、秋の運動会では全校児童がダンスを踊るなどした。「伸び伸びと表現する楽しさを知ってほしい」と願い誕生した楽曲は、瞬く間に校内に伝播した。
それぞれの「宝」
「無邪気な笑顔を取り戻したい」―。コロナ禍を経て製作された楽曲の歌詞の中には「宝は友だちなんだね(〇〇〇〇〇)」という表記がある。丸々の部分について、小宮校長は「宝は人それぞれ。『優しさ』や『思いやり』『勇気』『思い出』。一人ひとりが大切にしているものや大事にしたいことを当てはめて歌ってもらえれば」と意図を話す。
全校児童が集ったこの日の音楽朝会で満面の笑みで、伸び伸び歌い、踊る児童の姿を見て、「感激した。『校歌のほかにもう一つ学校の曲があったな』と子どもたちの心の中に残ってくれたら」と話す小宮校長の目には光るものがあった。
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