神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS
高津区版 公開:2016年2月12日 エリアトップへ

高津物語 連載第九三二回 「まちの歴史」

公開:2016年2月12日

  • LINE
  • hatena

 この町に生まれて八十年になるというのに、まだまだ、この町が判らない。

 不思議な話である。

 不思議の第一歩は、「武陽玉川八景之図」から始った。

 寛政三年(一七九一)に青陵岩精によって描かれた江戸馬喰町二丁目、森屋治兵衛が版元、溝口村丸屋七右衛門が販売元となって、大山街道を行き来する人々のために、販売された。

 この絵図の不思議は、左から「大山」「富士山」「身延山」「高尾山」「三峰山」「御岳山」「日光中善寺」「筑波山」を描いているのに「赤城山」が描かれていない不思議さである。

 真ん中に描かれた「七面山」は、真ん中が割れてなくて、一つの山である。

 現在の様に、真ん中を南武線が通ったり、鹿島田・菅線の道路が通っていない。

 「津田山」と呼ばれている正式名称「七面山」は、青陵岩精が描いた様に、七つの「尾根」から出来上がっていた様だ。

 すなわち【1】「溝口宗隆寺・溝口神社―溝口赤城神社尾根」【2】「久地赤城神社浄元寺」【3】「下作延赤城神社」【4】「上作延延命寺赤城神社」【5】青陵岩精が描いている七面山頂上にあったと思われる「八幡神社」、読み取れない「○○○仙元」(津田山決壊の際に、濁流に押し流された)山々、それと「久本赤城神社」の七つ、すなわち「七面山」となる計算である。私たち高津幼稚園の第一期生(昭和十七年)にはなかった「園歌」が島田堯存園長によって作詞作曲されている。

 「高津幼稚園園歌」

 緑の松の七面山

小鳥も楽しく歌ってる

僕も 私も あの山の

姿のように美しい

明るい子供になりましょう



 あるいは一部間違いがあるかもしれないが、凡そこの様な歌詞だったと思われる。

 今、溝口の町は高層化が激しく、七面山の緑が貴重なものとなり、この緑によって、救われている。

 この間、七面山に沈む赤く染まる夕日のあまりの美しさに、思わず両手を合わせ、合掌してしまった。
 

高津区版のコラム最新6

GO!GO!!フロンターレ

市民健康の森だより

不定期連載

市民健康の森だより

第134回 ジャガイモの成長に欠かせぬ「芽カキ」について

4月26日

市民健康の森だより

不定期連載

市民健康の森だより

第133回 熱心な受講者に感心「里山保全体験教室」

4月19日

教えて!職人さん

教えて!職人さん

vol.51 「外壁塗装」防水工事に重要な事とは…?

4月19日

GO!GO!!フロンターレ

お金のはなし

税理士・FPの高橋さんが解説「金融投資について考える」

お金のはなし

4月19日

あっとほーむデスク

  • 5月20日0:00更新

  • 4月15日0:00更新

  • 4月8日0:00更新

高津区版のあっとほーむデスク一覧へ

コラム一覧へ

高津区版のコラム一覧へ

バックナンバー最新号:2024年4月26日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook