高津区版 掲載号:2018年4月6日号
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連載第一〇四〇回「ラジオ深夜便」 高津物語

 今年一月二九日、一通の手紙が高津区文化協会の事務局に届いた。差出人はNHKのラジオ深夜便を担当するアナウンサーの川野一宇氏で、同番組の「歴史に親しむ」コーナーのインタビュー依頼だった。

 質問項目は川崎市高津区が多くの著名人のゆかりのある地区として、「高津駅構内にある壁画が岡本太郎の作品であることについて(太郎は高津村の生まれ)」「溝口緑地には岡本かの子と国木田独歩の碑について(独歩の碑文題字は島崎藤村が書いた。独歩の「忘れ得ぬ人々」は溝口の体験がもとになっている)」「人間国宝の陶芸家、濱田庄司が高津で過ごした少年時代について」などであった。

 歴史と文化の香る町、高津をアピールする絶好の機会と喜んで快諾。私の既刊本『濱田庄司』『高津物語(上中下三巻)』を送付した。

 タウンニュース高津区版に『高津物語』を60歳から書き始め、丸二十年になる。当初、二五0回1冊の『高津物語』は既刊三冊で止まっている。当面研究すれば次々に出てくる高津区の問題を洗い出し、本論である“まとめ”の理論的結論を用意するのが先決と考えている。

 「高津」の凄さは、多摩川を挟んだ江戸の隣接地にあり、その立地条件から様々な展開を千余の「高津物語」で見てきた通りであるが、高津区用水路の流れに沿った「染色業」が活況を呈し、更に呉服店の老舗が軒を連ねる事実に気づいた。

 今まで、大山街道溝口を取り上げながら染色業と呉服業を取り上げず避けてきた。

 未だ未だ、取り上げる課題は極めて多いと改めて思う。

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