高津区版 掲載号:2018年9月14日号
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連第一〇六一回「紺屋のこと」 高津物語

 「紺屋」の歴史は古い。高津区では、戦後に殆どの「紺屋」がクリーニング業に変わってしまったために「紺屋」と判らない現状にあるのだが、今夏「ミューラボ」(代表・江原和人氏)の市民グループからのお誘いがあり中原市民館で話した。研究熱心な人達の前で高津の染色の話をした。それによると、上の紺屋は伊藤染色店、下の紺屋は「池田屋染色店」、「橘屋染色店」等である。その他、久地円筒分水の根方掘の近くにも紺屋があり紺屋は多かった。大山街道中宿の紺屋は「池田屋」といい、水質の良い水と流れを生かした仕事が染色であった。祖父金太郎さんは、染色一筋で池田屋の名を広めたという。布に草花を擦り付ける事から染色は始まり、中国から本格的な藍染めの技術が入って以来、藍は急激に発展し、特別な藍玉ができた。藍は茄子紺に似た色で、染といえば藍を思い出す。「たであい」という夏から秋にかけ穂先に穂を作って小さな花を求めて北海道から東北まで足を延ばして探したという。そこで知り合った人々が出稼ぎ人として住み込み、職人として仕事していた。この「たであい」の葉と茎を刻み、茎を取り除いてから乾燥させた。これを「葉あい」という。室内に積上げ五日おきに水を加え、切り返しを行い発酵させると黒い塊のようなものができる。これを臼に入れてつき固めた物を「玉あい」という。大変に手が掛かったものだ。それを多くのカメに入れ、中で発酵させ染めた。色の保存も良く、美しい仕上がりだったという。池田屋は伴天の得意先が多く、その家の屋号、商標を入れた綿織物を手掛けた。震災後、二カ領用水の水質の良さを見て四つの工場が移ってきたという。

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