地元の文化を創造する拠点の一つ「溝ノ口劇場」(重岡俊行オーナー)で6月7日、約3カ月ぶりのステージ公演が行われた。緊急事態宣言解除後、初のイベントは「無観客」。だが関係者は皆、劇場の再起に向けて確かな手応えを感じていた。
純情小町が「凱旋」
この日、ステージに登場したのは「川崎純情小町」や「横浜純情小町」というネーミングで親しまれ、神奈川県内などで活躍している「純情小町☆GROUP」の面々。
コロナの影響が出始めた3月初旬以来、久しぶりの溝ノ口劇場”凱旋”となり、躍動感のある歌とダンスを披露した。
だが客席にはカメラ機材と最低限のスタッフのみ。無観客の中、ステージの様子をインターネットで生配信するスタイルが採られ、同劇場は再起への一歩を踏み出した。
”劇場の正解”模索
催し実施に踏み切った
劇場支配人の「MAX氏」こと菅野真楠さんは「緊急事態宣言は解除されたが、近い日程ですぐにイベントを開催する事は難しい。何が正解かはっきりしないこの状況下で今、何ができるのかという事を考え続け、ようやく出た答えの一つです」と、無観客での配信ライブの開催意図と意義を説明する。
手探り状態での実施となったイベント。しかし「結果的に、久しぶりにステージに立ったグループメンバーの笑顔や、画面の前で応援してくれたお客様の嬉しそうなコメントに、確かな手ごたえを感じる事ができました」と真楠さんも安堵の表情をみせていた。今回の盛況を受け、6月14日(日)14時から、ほぼ同内容の生配信ライブの開催も決定したという(詳細は「溝ノ口劇場スケジュール」で検索可能)。
当面は苦境続く
完成から2年半、今では年間1万人以上を動員する「溝ノ口劇場」。だが、ここ数カ月に及ぶコロナ禍の影響は甚大で、苦しい状況はまだまだ続くものとみられている。真楠さんは「少しずつでも前に進んで行くために、当面は感染拡大に細心の注意を払いながらの配信ライブ・CMやドラマ等の各種撮影・稽古場やスタジオとしての運営がメインになりそう」と苦境を説明し、劇場の利用相談(【電話】044・850・0038)への連絡を待ち侘びている。
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