神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS
高津区版 公開:2018年12月7日 エリアトップへ

連載第一〇七三回「平賀栄治【2】」 高津物語

公開:2018年12月7日

  • X
  • LINE
  • hatena

 太平洋戦争を経験したと言っても、私は小学校二・三年生であったから殆ど知らない、判らないという部類に入っている。

 言ってみれば、戦争でとても可哀想な運命に入った部類に入ると思う。

 それに対し、平賀栄治が、太平洋戦争の間、全期間を通して、平瀬川・円筒分水・二カ領用水掘削を、たった一人で、黙々と作業を続けていたというのだから、その努力に対して、最敬礼をしなければならないと思う。兎も角も、凄い人なのだ。

 十一月二五日の日曜日に、私は多摩図書館主催の「川崎の歴史・平賀栄治」という題で講演会を行った。一つの机に二人ずつ座って、ほぼ満席であって安心をした。

 マイクは無く、水を飲みながら、地声で二時間喋り続けていた。

 声は中学校・高等学校とミッション・スクールで、毎朝礼拝があり、讃美歌を真面目に歌っていた甲斐があって、今でも自慢ではないが、八十二歳のボーイ・ソプラノの声が持ち味である。

 戦時中、久地の円筒分水に行けば、平賀栄治に遇えたものを、頭から、天で、考えもしなかったのは、何とも残念な気がするが、仕方ない。二カ領用水の現場に行けば、平賀栄治に遇えたものとも思う。それもしなかったのも、何とも愚かな男か、と自分で自分を責めている。

 平賀栄治は学徒動員の学生に命じて、セメントを捏ねたり、塗装したりしたらしい。

 セメントは、神奈川県知事が、特別に供給してくれたこともあって、潤沢に使い切った様だ。平賀栄治のために「日本ヒューム管工業kk」が「津田山駅」に移って来て、現在の「下作延小学校」の土地を全部使って営業していたようである。
 

高津区版のコラム最新6

GO!GO!!フロンターレ

市民健康の森だより

不定期連載

市民健康の森だより

第134回 ジャガイモの成長に欠かせぬ「芽カキ」について

4月26日

市民健康の森だより

不定期連載

市民健康の森だより

第133回 熱心な受講者に感心「里山保全体験教室」

4月19日

教えて!職人さん

教えて!職人さん

vol.51 「外壁塗装」防水工事に重要な事とは…?

4月19日

GO!GO!!フロンターレ

お金のはなし

税理士・FPの高橋さんが解説「金融投資について考える」

お金のはなし

4月19日

あっとほーむデスク

  • 5月20日0:00更新

  • 4月15日0:00更新

  • 4月8日0:00更新

高津区版のあっとほーむデスク一覧へ

コラム一覧へ

高津区版のコラム一覧へ

バックナンバー最新号:2024年4月30日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook