中原区町内会連絡協議会の会長にこのほど就任した 石井 康昭さん 下沼部在住 81歳
地域の絆育む大黒柱
○…中原区内75の町内会や自治会を束ねる立場になった。「市内で最も人口の多い区。責任は大きいけど、安心安全で住みよいまちになるよう頑張りたい」と抱負を語る。区内の各団体と連携した区民祭や多摩川ロードレースの開催、各地区の行事のサポートや美化活動などに尽力する。中でも防災は特に力を入れたい活動の一つという。「災害時に大切なのは自助に続いて近隣の絆。町会が一つになればいざという時にも力を発揮する」と気持ちが入る。
○…町内会活動に携わり、約15年。2002年からは下沼部町内会と玉川地区町内会自治会連合会の会長を兼務している。「このエリアは戸建が減り、長年この土地に住んでいた住民が減っている。昔は、向こう3軒両隣りとは良く言ったけど、今はその関係が薄れているよね」と寂しい表情をみせる。こうした現状の打開策の一つが、出産のお祝い。町内会の加入促進につながればとの思いだ。「何人か集まれば文殊の知恵。若い世帯に加入して頂き、更に若い人たちのアイデアを引き出せるようにしていきたい」
○…幸区中幸町生まれ。少年時代に戦災に遭った。「周りは焼夷弾で焼け野原になってね。やるせなかった」と思いふける。中学時は学校も無く、学徒動員として工場で通信機器の製造に汗を流した。その後、県立川崎高校、明治大学を卒業し、父が営む米屋で働いた。1960年頃に地域の要望で下沼部郵便局を開所して定年まで局長として勤務。「地域の繋がりが強い仕事。このエリアなら、どの番地にどんな家があってどんな人が住んでいるか分かるよ」と笑みを浮かべる。
○…夫人と2人暮らし。といっても家の敷地内には郵便局長を継いだ息子家族の家もあり、2人の孫にとっても頼りにされる存在。「結婚して一人前になる姿を早く見たいね」と孫の成長を温かく見守る。一家の大黒柱はまちの大黒柱としても微笑み続けていく。
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5月3日
4月26日