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中原区 人物風土記

公開日:2024.04.12

第58代目の中原警察署長に、3月19日付で就任した
佐藤 智宏さん
区内在住 56歳

初の大役、全力投球で

 ○…外国人犯罪などに携わる警察本部・国際捜査課で課長として2年勤め、久しぶりに警察署へ。川崎市は、初めて警察官として赴任し約7年過ごした思い入れのある地。「初の署長という大役を任され、この場所に戻ってこられた。全力投球で臨みたい」と身を引き締める。就任にあたり署員に向けて、「市民のあたり前の日常生活を守ることに最善を尽くそう」と訓示した。

 ○…体を動かすことが好きだった子ども時代。野球など球技が得意で、個人競技よりもチームプレーに惹かれた。「人それぞれに価値観が違う中、同じ目標に向かい力を合わせることに魅力を感じた」。中学、高校はサッカー部。練習はきつかったが、「今でも壁にぶつかると、あのときのつらい練習を思い出して乗り切る」と笑う。周囲の多くが進学する中、大学で学ぶよりも早く社会に貢献したいと警察学校の門を叩いた。

 ○…3人の子どもたちは成人し、幼い孫が2人。家事や育児をすべて妻に任せたつぐないの思いも込めて、たまの休日には夫婦で遠出することも。観光を兼ねて鎌倉から館山まで一都六県にまたがる札所「坂東三十三観音」を巡り終え、今は2周目を考えている。「同じ場所でも季節が違うと景色が変わる面白さがある。区内の寺社仏閣も回ってみたいね」

 ○…大工だった父の影響で、趣味はものづくり。寄木細工でつくる筆箱などの小物がほとんどで「下手の横好き。あまり大きなものをつくると妻に怒られるから」と苦笑い。何事も地道にコツコツと。近代的な街並みと自然が広がり、新旧住民が融合し、活気あふれる中原区での仕事にやりがいを感じる。「警察だけじゃなく、地域のみんながヒーロー。力を集めて街を守りたい」

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