2009年から再整備が進められてきた市立井田病院の工事がこのほど完了し、4月1日より全面開院となる。救急センター、内視鏡センター、化学療法センターが拡充し、「がん医療」、「救急医療」の機能が強化された。
市立井田病院は地域住民の要望に応える公立病院として川崎市が1949年に開院。川崎市内で唯一の結核患病棟を有し、がん患者やその家族をサポートする「緩和ケア病棟」を設置するなど特色ある医療活動を展開。06年には質の高いがん医療を提供する「地域がん診療連携拠点病院」にも認定されている。
しかし、施設の老朽化が進んだことや、今後の高齢化に伴う医療需要の拡大に対応するため09年7月に改修工事に着手。旧1号棟から3号棟の工事を段階的に進め、免震構造を採用した新棟として一つにまとめた。12年5月には、ICU(集中治療室)やデイルームなどの一部が開き、4月1日から全面開院となる。橋本光正病院長は「施設がより充実し、今後さらに質の高い医療を提供していきたい。夜間や休日の救急受入れ体制も強化し、これまで以上に近隣医療機関とも連携強化をはかり地域完結型の医療を目指したい」と話している。
3センターが拡充
内視鏡センター=写真【1】=は、検査ブースを3室から6室(X線透視室1室含む)に拡充。消化管のほぼすべての内視鏡診断と治療が可能になった。化学療法センター=写真【2】=は、ベッド9床とリクライニングチェアー8台を設置。結核患者の治療に必要な個室3部屋も完備した。また、救急センターを新設=写真【3】。重症処置室と中等症対応処置ベッド等が設けられ、CT検査室と隣接させることで救急時の迅速な対応が可能となった。
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