2014年10月から工事が進められていた緊急消防援助隊活動拠点(宮前区)がこのほど完成した。大規模災害の際、川崎市内の消防活動を支援するため全国から応援に来る消防隊の集結拠点となるほか、川崎市および横浜市や相模原市などの消防隊を他県へ応援派遣する際の進出拠点となる。
この施設が建設された「宮前区犬蔵1の10の2」は元々市の消防訓練所がある場所。応援部隊の進入ルートとなる東名高速道路の東名川崎ICからアクセスが良く、地盤が安定していて災害に強い土地であることなどから活動拠点に定められた。
鉄筋コンクリート造を主とした2階建の庁舎で、建物の延面積は約2255平方メートル。1階には約300人規模で応援に来る隊員が仮眠・休憩できるスペースを設けた体育館や、活動に必要な資器材・食材等を保管する備蓄倉庫を配置した。2階には派遣されてきた指揮隊が現場の映像等を基に活動方針を決める指揮作戦室や、集まった消防隊に作戦などを伝える作戦調整室が設けられた。また、屋外には空気ボンベの充填所や災害用マンホールトイレのほか、応援部隊の車両に燃料供給できる自家用給油取扱所を設置。停電時に建物を約3日間運用できる自家発電設備も整えられた。
過去の災害のノウハウ生きる
4月上旬の運用開始を前に3月19日には内覧会が行われた。県内の消防関係者らをはじめ、福田紀彦川崎市長や石田康博市議会議長、地域住民など約200人が参加した。
市消防局の南部浩一局長は「災害に強いまちづくりのため、支援と協力をお願いしたい」と市内外の関係者らに向けて挨拶。施設を見学した福田市長は「過去の災害のノウハウが生きた施設で非常に安心できる」と話していた。
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