国土交通省が7月にまとめた全国の路線の混雑率調査で、JR武蔵小杉駅区間がワースト2、3位に入った。市ではこうした現状を受け、改善策などを探っているが、まだ具体的な打開策は見つかっていない。
混雑率は車両の定員に対する乗車人数の割合で示される。南武線の武蔵小杉と武蔵中原区間、横須賀線武蔵小杉と西大井区間は3年前からワースト上位だったが、2015年は横須賀線武蔵小杉→西大井間が193%でワースト2位、南武線武蔵中原→武蔵小杉間が190%で3位に入った。
この要因は中原区の人口増や武蔵小杉駅の利便性向上による乗り換え客の増加だ。
これを踏まえ神奈川県と県内の市町村で構成される神奈川県鉄道輸送力増強促進会議ではJRに「適切な混雑緩和」を要望している。JRは2012年に南武線ホームでの自動販売機移設や4列整列の促進、2015年には南武線と横須賀線の連絡通路の換気口やスポットクーラー設置などの環境整備を行った。しかし、混雑率に対する具体的対策になってはいない。
今後は南武線の車両を増やす長編化が検討されており、これについては2013年に策定された川崎市総合都市交通計画の中に盛り込まれているが、依然課題も多い。車両を伸ばすと、ホームを拡大する必要があり、電気施設とも関わってくるために技術面で課題が大きい。また、踏切に挟まれた駅があるために、長編化した車両が止まると踏切が開かなくなるという問題も挙げられる。
市の担当者は「この発表以前から課題については認識しており、改善策に向けた話し合いを詰めていきたい」と話している。
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