川崎市スポーツ・文化総合センター「カルッツかわさき」が10月1日、富士見公園(川崎区)の一角にオープンする。市体育館跡地に建てられた同センターの総事業費は約182億円。市の担当者は「多目的に利用できるスポーツと文化両方の施設で、この規模は全国的にみても珍しいのでは」と話している。
2014年12月に閉鎖された市体育館と来年3月に閉鎖予定の教育文化会館大ホールの機能を併せもつ「カルッツかわさき」。バスケットボールコート2面分の大型体育室(約1500人収容)、武道室、トレーニング室、弓道場などのスポーツゾーンと、2013人収容の劇場型多目的ホールなどのホールゾーン、一般企業、団体向けの会議室などの共用ゾーンからなる複合施設だ。延べ面積2万5423平方メートル、地下1階(鉄筋コンクリート造)、地上4階(鉄骨造)の規模。指定管理者は鹿島建設(株)など5社で構成される「アクサス川崎」が務める。
施設の愛称は、公募で集まった928点の中から市立川崎高校附属中学校1年の前田凛さんの案が選ばれた。カルチャーとスポーツを掛け合わせた「カルーツ」を軽やかな響きの「カルッツ」にアレンジしたものだ。
地元オペラ団体がこけら落とし
劇場型多目的ホールはポップスのほか、オーケストラやバレエなどにも適した音響設備で、本格的なオペラ公演に必要なオーケストラピットも有する数少ない施設となっている。来月1日から9日に開催の開館記念事業では初日に、昭和音楽大学(麻生区)内に稽古場をもつ日本最古のオペラ団体「藤原歌劇団」が市民との合唱コンサートでこけら落としを行う。
一方、スポーツゾーンではかつて市体育館が「女子プロレスの聖地」として親しまれたことからも、初日に川崎区の団体「ワールド女子プロレス ディアナ」が開館記念興行を開催。「カルッツ」ならではの幕開けとなる。今後は地元団体のイベントのほか、ホールゾーンでは、米米CLUBや布袋寅泰さんら著名なアーティストの出演も決定しており、すでに問合せが殺到しているという。
市の担当者は「地元のものも含め、スポーツと文化の魅力を発信する拠点にしていきたい」と話した。
中原区版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|