中原区内で自動車運転免許証を自主返納した件数は、今年1月から7月末まで502件となり前年同期比で163件増加。前年の約1・5倍となった。中原警察署はこの要因について、全国で相次ぐ高齢者ドライバーの事故が影響しているとみている。
今年7月末までの区内の運転免許証の自主返納数は502件。昨年1年間の返納数593件に迫る勢いとなっている。今年4月に母子が犠牲となった豊島区東池袋の自動車死傷事故以降、5月は86件、6月は89件、7月は106件と増加の一途をたどる。中原署によるとこの傾向は今後も続き、今年1年間での返納数は過去最多の1千件を超える可能性もあるという。
交通課の担当者は、増加傾向に対して「池袋や福岡市の高齢ドライバーによる事故の影響が大きく、家族が返納を勧めるケースも多いようだ。今ではドライブレコーダーや防犯カメラで当時の様子が見られることもあり、返納につながっているのでは」と分析する。
今年9月の更新の時期に、運転免許を返納する予定だという区内在住の櫻井洋さん(85)は「自動車整備の仕事をしていて運転には自信があったが、昨今多発している事故の問題もあり、返納することに決めた。家族にも後押しされた。返納すれば加害者になることはないので、安心している」と話す。
返納後の身分証明に「運転経歴証明書」
県警では自主返納を促すため、身分証明書として有効な「運転経歴証明書」を返納時に発行している。指定されたデパートや温泉施設、飲食店などで運転経歴証明書を提示すると、特典が受けられる制度もある。
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