中原区は1月13日、区民アンケートの調査結果を公表した。定住意向に関する問いでは、「これからも住んでいたい」と答えた人が全体の75・5%に上った。一方、生活環境の面では、地震や風水害などの安全性に不満を抱え、防災対策を望む声は約6割だった。
調査は、区民の意識や要望を区政運営や地域課題の解決に生かすことを目的に、2016年度から隔年で実施。住民基本台帳から無作為に抽出した区内在住で18歳以上の男女2000人を対象に、昨年7月から8月にかけて調査し、1178件の回答(回収率58・9%)を得た。
定住性に関する質問では、「これからも住んでいたい」が全体の75・5%で、多くの区民が住みやすさを感じていることが分かった。定住したい理由については「住宅を購入したから」(26・2%)、「通勤・通学の便が良いから」(24・7%)が半数を占めた。
生活環境の満足度で「満足」「まあ満足」と答えた人が多かったのは、「通勤・通学の便利さ」(89・0%)、「買い物の便利さ」(88・8%)、「病院や診療所までの近さ」(88・2%)。利便性に関する項目が上位となった。一方、「地震・火災・風水害等の災害時の安全さ」では36・4%にとどまり、「不満」「少し不満」(50・0%)と答えた人が上回った。
力を入れてほしい区役所業務では、「地震や風水害への対策」が59・9%と最多で、前回調査より22・1ポイント増加。令和元年東日本台風などの被害を受け、防災対策や安全性を求める区民の声を裏付けた。
防災対策における家庭での食料備蓄状況では、市の計画で最低限とする「3日分以上」は39・6%だった反面、「準備していない」は27・8%。「2日分」(22・4%)、「1日分」(9・2%)と続いた。地域で行われる防災訓練などへの参加経験では、73・2%が「参加したことがない」と回答した。
感染対策も「重視」
新しい生活様式や福祉に関する質問も実施。人が集まる場所で求める感染防止対策は、「こまめな換気がされている」(76・7%)、「マスクの着用を推奨している」(75・7%)、「人と人との距離が十分に確保されている」(72・2%)、「手指消毒液を設置している又は手洗い場が近くにある」(70・0%)が7割超だった。
15年3月に策定され、誰もが安心して暮らし続ける地域をめざす「地域包括ケアシステム」は、「聞いたことがない」が56・5%。周知が進まない状況に、区の担当者は「残念。改めて周知を強化していく」と話した。
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