川崎市市民ミュージアムの館長を今年度から務める 小沢 正勝さん 等々力勤務 56歳
「五感に響け」もう一度
○…2019年の台風19号による浸水被害を受け、施設の利用が中止となっている川崎市市民ミュージアム。今年4月から指定管理を取り止め市運営の新体制の下で館長を務めている。「市民の皆様には、被災から閉館となりご迷惑をお掛けし申し訳ない。出張形式やオンラインを活用し、市民一人ひとりが文化芸術に触れる機会を増やしていきたい」
○…地域に根差した仕事がしたいと川崎市役所に就職を決めた。商業観光課に席を置いていた時代は、工場地帯が多いことを逆手に取り、船上から見学する「工場夜景クルーズ」を発案。屋形船に乗り、京浜工業地帯の夜景を眺めるツアーは、参加者から大反響を受け、今では名物になるほどの人気観光になっている。「夜景の美しさはもちろん、工場の独特の匂いや音など、五感に訴えるものだったから人々を魅了できたのでは」と自負している。
○…市民ミュージアムは、移転が決まっている。先月31日には有識者による最初の基本構想懇談会が開かれ、新たな施設へ第一歩を踏み出した。市としても一大プロジェクトとなるミュージアムの新設。構想から基本計画の策定など、様々な検討を進める上で、館長とは別に「調整担当」という大事な役割も担う。「市民に寄り添った施設にしたい。最先端の技術を使って、個人的な経験から言うと、五感に訴える体験ができる場所に」と思いを馳せる。
○…趣味は旅行。時間ができると、自然豊かな場所へ行き景色やご当地グルメを楽しんでいる。北海道や伊豆がお気に入りだ。「自然の素晴らしさや新鮮な食材のおいしさは現地に行かないと味わえない。ミュージアムもそうした感動ができるといいよね」と笑顔を見せた。
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5月3日
4月26日