川崎市生涯学習財団の理事長に就任した 石井 宏之さん 上小田中在住 61歳
学び忘れず、挑戦続け
○…乳幼児から中高年まで、市民が生涯を通して学べる場を提供する。6月に理事長へ就任し、「人生100年時代の今、学ぶことの楽しさを伝え、仲間づくりにも利用してもらえたら。還暦を過ぎた自分でも、まだまだ学び続け挑戦したい」と気持ちを奮い立たせる。創立32年目を迎えた財団だが、知名度の低さを感じている。「参加者からは満足の声が聞こえるので、まずは存在を知ってもらうことから始めたい」
○…市の職員として38年間、定年まで勤め上げた。2016年に導入した市立中学校完全給食では、準備室長として陣頭指揮をとった。「野菜たっぷりの健康給食をテーマに、いかにおいしく、温かいものを届けられるかを考えた」。メニューづくりにも四苦八苦したが、「保護者や生徒から『給食があってよかった』と感謝されたときはうれしかったね」と当時を振り返る。
○…小学生のときから大の歴史好き。郷土研究クラブのメンバーになり、県立中原養護学校建設の事前調査で発掘された神庭遺跡で土器片や黒曜石の矢じり探しに夢中になった。「当時住んでいた高津区の家の近くの古墳や貝塚を巡り、縄文時代の海だったころを想像しては心躍らせていた」。今も変わらぬ探求心の原点がそこにある。
○…リーダーとして引っ張るよりも、後ろから支えて背中を押すタイプ。「自分が主役じゃなくていい。頑張る人を応援する立場でありたい」。財団が地域の活動拠点になり、人々が気軽に集える新しい取り組みを模索する。今後は近隣の市民活動センターや国際交流センターなどにも連携を働きかけたい。「生涯学習という固いイメージを払拭することも大事。何ができるか、毎日わくわくしている」
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5月3日
4月26日