前神奈川県知事の松沢成文さんが今月2日、市内で「二宮尊徳の破天荒力」を演題に講演を行った。孔子の論語を知る会創設15周年記念でのもの。
松沢さんは、江戸末期の農村に生きた尊徳について、それまでの労働の意味を「労役」から、知恵を使って働き新たな価値を創造する「勤労」に変えたと高く評価。経済と道徳の融合論である「報徳思想」は、明治期の起業家をはじめ、戦後の経営者にも大きな影響を与えていると説明した。
また、西洋の近代文明を学んだ福沢諭吉と尊徳の主張は類似しているとして、「2人とも実践主義・合理性重視・独立心の尊重に帰結している」と分析した。
講演の前段では、昨年の都知事選挙不出馬の一件にもふれ、「県民に説明する義務がある」として「当初、石原都知事から本気で要請があった」としながらも「状況は変化する。政治は本当に難しい。だます方も悪いが、だまされる方も悪い。良い経験になった」と話し、今後も政治に挑戦する意志を示した。
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