鎌倉市はこのほど、今年度の市内海水浴場の来客数を発表した。来客数は約102万9千人で、昨年に比べ約10万8千人減少した。例年より2週間以上早い梅雨明けなど天候面では好条件が揃ったが、客数の増加にはつながらなかった。
平年より15日早い7月6日に梅雨明けした関東地方。7月9日から9月8日までの海水浴場開設期間中、50日が晴れるなど、天候に恵まれた。
ところが材木座では昨年比3%増の19万8200人が来場したものの、由比ヶ浜では79万3500人で12・1%減、腰越では3万7100人で7・7%減となり、3浴場の合計でも102万8800人で昨年(113万6500人)に比べ9・5%の減少となった。
市観光商工課では「天候は良かったが、それが来客に直結しなかった。昨年より減ったが、過去10年間の平均(91万8437人)に比べると12%も多く、過去10年では3番目に多い人出だった」と話す。
クラブ化規制条例化も
来客数減少の原因として、海の家における「クラブイベント」の禁止を挙げる声もある。
近年、鎌倉を含む湘南エリアでは、大音量でダンス音楽を流すなど海の家の「クラブ化」が問題となっている。
藤沢市の片瀬海岸西浜は今夏、「音楽放送の全面禁止」に踏み切った。その影響もあり、開設直後は鎌倉市内海水浴場にクラブイベントを目的とした若者が急増。深夜の騒音や来場客同士のけんかなど、治安の悪化に関する苦情が市や警察に多数寄せられた。そのため由比ヶ浜海水浴場で7月22日に「クラブイベント禁止」の方針が出され、その後、他の2浴場も続いた。
海の家の「クラブ化」に関しては、事業者の組合による自主的な規制に加え、行政による海岸全体の「健全化」を求める声も多い。そのため市は来シーズンに向けて、条例の制定も視野に規制の検討を始めた。
市観光商工課では「どういった音楽を規制するのかなど難しい面もあるので、慎重に検討していきたい」と話している。
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