由比ガ浜通りと今小路が交わる場所に祀られている「六地蔵」。周辺の清掃や浄財の管理、例大祭を開催する「六地蔵の会」が地元の有志により約10年振りに復活した。同会メンバーは「地域のシンボルを自分たちで守りたい」と話す。
「六地蔵」は鎌倉時代、同地に刑場があったことから供養のために明治の始めごろ建てられたとされる。
地元の由比ガ浜では六地蔵を地域の守り神として祀り続けており、戦後すぐには有志による「六地蔵の会」がすでに活動していたようだ。初代の同会では毎年9月23日に実施している例大祭の運営や浄財の管理をはじめ、地蔵一体一体に被せる赤い頭巾の作成、周辺の清掃などを続けてきた。しかしメンバーの高齢化により、約10年前に自然消滅してしまったという。
その後、例大祭や浄財の管理は初代の同会会員の家族や商店街が担ってきたものの、「改めて団体を立ち上げて管理をした方がいい」という声があがり、今年の例大祭で同会が復活することとなった。
現メンバーは7人。いずれも地元商店街の店主や従業員たちだ。その1人で刃物専門店「菊一伊助商店」を営む菊一公明さんは「通勤前や通りがかりにお参りしていく人がいるなど、六地蔵は地域に根差したシンボル。これからは自分たちでしっかりと守っていきたい」と語る。
また以前から「お地蔵様の周りが暗いので常夜灯が欲しい」という意見があり、現在の同会で来年の例大祭を目標に設置を検討していたところ、話を聞きつけた同地域と関わりのある金属加工業者が制作を申し出た。「年末年始に間に合うように」と急ピッチで完成させ、12月15日に設置された。菊一さんは「六地蔵の周辺が明るくなって良かった」と話した。
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