鎌倉市はこのほど、「かまくら防災読本」を作成した。地震、津波などの自然災害から身を守るために大切なことをまとめた冊子で、いざというときに備える意識を広めて「減災」につなげることを目的としている。市は3月末までに全世帯に配布する予定だという。
冊子はA4サイズで全34ページ。地震、津波、風水害、土砂災害などの自然災害に備え、身を守るために必要な情報が掲載されている。市がこれまでに作成したハザードマップのほか、国が示した地震や大雨に対する「特別警報」の情報も盛り込まれている。過去に鎌倉を襲った地震や、2011年の東日本大震災を教訓として、自助、共助の意識を高めて「減災」につなげてもらうことを目的としているという。
地震・津波のページでは、「地震に備えた家具の置き方」など普段からできる対策や、地震時の初期行動、「揺れを感じたら高い所へ逃げる」といった津波に対する心構えなどをイラスト入りで紹介。津波ハザードマップには国と県の想定浸水範囲のほか、1703年の元禄地震と1923年の関東大震災の津波の記録を表示、記載している。
風水害や土砂災害に対しては、日ごろからの備えや川の水位と避難行動の基準などを掲載。「洪水・内水」と「土砂災害」の各種ハザードマップと普段からできる対策がまとめられている。
関東大震災時の記録写真も
また、「避難所マップ」や各種の避難施設、それぞれの違いについても紹介している。巻末には関東大震災時で被災した鎌倉の記録を写真つきで掲載した特集ページが設けられており、倒壊した建物や津波が襲った沿岸部の様子を見ることができる。市総合防災課は「想定だけでなく過去に起こった災害の記録も掲載した。危険を身近に感じて家族や地域で災害への備えを考えるきっかけにしてもらいたい」と話している。
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