猛スピードで疾走する馬上から60cm四方の的を狙う―。800年以上の歴史を持つ「流鏑馬神事」が、4月24日、東京都の明治神宮で国賓として来日していた米国のオバマ大統領に披露された。
この大役を担ったのが、鎌倉を拠点として活動する武田流(公益社団法人大日本弓馬会・坂本和弘会長)だ。同会は鎌倉や近郊在住の約50人が所属。全員がサラリーマンや学生などアマチュアで、普段は仕事や勉強の合間を縫って、三浦市にある馬場で練習に励んでいる。
同会に出場の依頼が来たのは4月上旬。「本番」は同会が1年で最も重きを置く神事の一つである「鎌倉まつり」から1週間後の平日ということもあり、「射手の選出や準備は大変でした」と坂本会長は話す。
出場を決めた会員は、有給休暇を取得するなどして予定を調整。当日は射手から馬の世話係、補助役まで総勢43人が明治神宮に集まった。
そして午後4時、鎌倉時代と同じ衣装に身を包んだ7人の射手が、本番を迎えた。「普段とは全く違う緊張感」(坂本会長)に包まれる中、射手は220mの馬場に設置された3枚の的を次々に打ち抜いていった。
神事後、大統領は一人ひとりと握手を交わし、射手の健闘を称えた。坂本会長は「大変光栄なこと。会員一同、この経験を胸に刻みたい」と振り返っていた。
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