「大好きな歌を大好きな仲間と歌えることが幸せ。いつまでも歌い続けたい」。梶原在住の宇高喜枝子さんは、100歳を迎えた現在でも、60歳以上の市民で構成される合唱団「ムジカおさらぎ」で毎週1回の練習に励んでいる。11月28日には団員らが誕生日を祝った。
毎月末の練習でその月に誕生日を迎えた団員の名を読み上げ、「ハッピーバースデー」の合唱で祝福している同合唱団。宇高さんが100歳を迎えた事が紹介されると、団員から大きな拍手が送られた。
指導にあたる佐藤ゆりさんから壇上で花束を受け取った宇高さんは「知らない間に100歳になっていました」と会場を笑わせた後、「声が出なくなるまで大好きなムジカを続けたい」と挨拶した。
宇高さんは1914年、仙台生まれ。家庭の事情で16歳のときにアメリカ・ロサンゼルスに渡り、入学した神学校で賛美歌に親しんだ。「歌うことが楽しくて、教会にもよく通った」と振り返る。8年後に帰国し、結婚を機に鎌倉へ。子育てなどに忙しく歌とは無縁の生活を送っていたという。
しかし16年前、友人の誘いでムジカおさらぎに入団すると「皆で歌うことがこんなに楽しいなんて」と活動に熱中した。「一緒にオペラを見に行ったり、お友達もたくさんできた。第二の青春ね」と宇高さん。昨年、足を悪くして車椅子生活となったが、娘が練習会場まで車で送迎してくれていると言い「歌えるうちは協力するって言ってくれたのがうれしい」と語る。
現在の目標は来年5月の定期演奏会。モーツァルトのレクイエムなどに取り組んでいる。宇高さんは「カセットを聞きながら、家でも練習します。大好きな歌を大好きなムジカで気持ちよく歌える事が幸せ」と話し、佐藤さんは「いつも明るい宇高さんは団員皆さんの目標になっています」と述べた。
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