由比ガ浜海水浴場で、国際的な環境認証である「ブルーフラッグ」を取得しようという取り組みが進んでいる。鎌倉市と海の家事業者などによる協働事業で、実現すればアジア地域で初。認証により環境や安全面での取り組みをアピールし、2020年の東京五輪などをきっかけに増加が予想される、外国人観光客の呼び込みなどにも活かしたい考えだ。
ブルーフラッグは、NGO団体「FEE」がビーチやマリーナを対象に実施している環境認証制度。利用者への環境教育活動のほか水質基準、ごみ箱、トイレの設置といった環境マネジメントの取り組み、ライフセーバーの配置など安全面、サービスなど33項目で審査が行われる。基準を満たしていると判断されると、その証明となるブルーフラッグをビーチに掲げることができる。
現在、世界50か国、4千カ所が認証を受け、ヨーロッパを中心に高いステータスと誘客効果で知られているが、日本を含むアジア圏での事例はないという。
由比ガ浜海水浴場で、認証取得の検討が始まったのは2年ほど前。海の家の事業者で作る由比ガ浜茶亭組合が、「湘南地域の持続可能なまちづくり」を掲げ、日本におけるブルーフラッグの普及を目指すNPO法人湘南ビジョン研究所から提案を受け、市と認証に向けた協議を進めてきた。
その結果、申請業務を市が、水質調査などにかかる費用を事業者が負担するかたちで取り組むことが決まった。先週末にはFEEが本部を置くデンマークから、ソフィー・バシェ・グラナドス事務局長らが鎌倉を訪れるなど、認証に向けた調査も進む。
国内審査が今月中にも実施され、その後の国際審査を経て、順調にいけば来年4月にも認証が取得できる見込みという。市観光商工課では「アジア初の認証を目指したい」と意気込む。
由比ガ浜茶亭組合の増田元秀さんは「国際認証を取得することで、東京五輪で増加が予想される外国人観光客にも安全、安心なビーチであることをアピールできれば」と話している。
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