鎌倉ゆかりの企業経営者や有識者、宗教関係者らが中心となって「株式会社鎌倉」がこのほど設立された。収益を公益に還元する「パブリック・ベンチャー」というコンセプトを掲げ、民間ならではのスピード感で地域の課題解決やブランド力アップを目指す考えだ。
「株式会社鎌倉」の設立記者会見が11月19日、商工会議所で行われた。
代表取締役に就任した久保田陽彦さん((株)豊島屋代表取締役)のほか、取締役の井手太一さん(市観光協会会長)、株主の浄智寺住職・朝比奈恵温さん、女優で鎌倉市国際観光親善大使の鶴田真由さんら10人が出席した。
井手取締役は「政府の掲げる地方創生を踏まえ、ここ鎌倉から新たなまちづくりのモデルを発信できれば」と意気込みを語った。
「好循環生みたい」
「株式会社鎌倉」は「パブリック・ベンチャー」という造語をコンセプトに掲げ、収益は株主ではなくすべて公益に還元する。様々な制約のある従来の公益団体や行政と異なり、税金や補助金に頼らず、スピード感を持ってアプローチができることを強みとする。
そのうえで「鎌倉ブランド」を生かした商品開発や観光企画によって収益を生み、環境整備や文化振興など地域の課題解決に取り組む。取締役の古田秘馬さんは「スペインのマドリードでは『街がひとつのレストラン』をテーマに掲げ、前菜はA店、メインはB店と半日かけて街を味わい尽くすツアーが大人気。ここ鎌倉でも、そんな企画ができれば」として、地域の魅力向上を新たな事業に繋げる「好循環」を作ることを目指す。
久保田代表取締役は「具体的な事業計画は今の時点で発表できない」としたが「メーカーと連携した鎌倉ブランドの商品の開発や、修復ツーリズムといった体験型ツアーのほか、地域イベントの事務局を担うなど色々な可能性がある」と話した。
鎌倉版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|