市内御成町の印章専門店「鎌倉はんこ」(月野允裕代表)がこのほど、中世の漆器に施された和文様を再現した印判(スタンプ)を鎌倉歴史文化交流館に寄贈した。
同館では12月15日(土)まで、企画展「出土漆器の美」が開催されている。館内には鎌倉で出土した漆器類が多く展示されているが、そこには梅や菊などを象った印判で模様付けされているものも多いという。
これは鎌倉に多くの漆器工房があり、大量生産が行われていたことを示しているという。
そこで同館では会場に「押印体験」コーナーを設置。黒い円形の紙に赤いインクで模様をつける体験ができるようになっている。ただ当初使用していたのは消しゴムの印判だったため、これを知った月野代表が当時の文様を忠実にトレースし、柘植やケヤキを使用した印判を制作した。
11月24日は印判の寄贈式も行われ、会場を訪れていた鎌倉おなり保育園の園児らが、押印を体験した。
同館の青木豊館長は「こうした申し出は本当にありがたい」と感謝を述べ、月野代表は「鎌倉で印章店を営む者として、鎌倉と印章のつながりを示す歴史を多くの人に伝える機会になればうれしい」と話していた。
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