鎌倉市消防本部では、12月1日から偵察用無人航空機(ドローン)2機の運用を開始した。災害時、消防隊員が近寄れない場所の被害状況を把握するのが目的で、3日には火災現場で初めて活用された。
今回導入されたドローンは縦横約30cmで最高速度は時速72Km。4Kで撮影できる高性能のカメラが搭載されおり、操縦者の手元の画面で映像や画像をリアルタイムで確認することができるほか、録画も可能だ。
ドローンの導入は、神奈川県では鎌倉市が6例目。熊本地震や西日本豪雨、各地の火災現場で、情報収集や要救助者の捜索などに活用されており、活動に有効という声が多いことから市でも導入を決めたという。
市消防本部では、ドローンの活用は状況把握だけでなく、活動の時間短縮にもつながると見込んでいる。「例えば水難救助の場合、ウェットスーツに着替えたり、水上バイクを海岸まで運び出したりする時間が必要となる。その間にドローンで要救助者の位置や周囲の状況を把握することで、的確な指示が出せ、迅速な活動ができる」と担当者は話す。
12月3日には、浄明寺1丁目で発生した住宅火災の現場で初めてドローンを運用。上空から見ることで火や煙、建物の構造などを効率的に把握できたという。
市では、2017年12月に(一社)鎌倉ドローン協会と「災害時における協力に関する協定」を締結。同会は、隊員の操縦指導にも協力している。消防本部では「大規模災害時など、複数の場所で同時に必要となるケースも想定される。今後もドローン協会と連携していきたい」としている。
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