新型コロナウイルスを原因とする肺炎患者の拡大を受けて鎌倉市は2月14日、不特定多数の来場が見込まれる市主催のイベント3つの中止・延期を発表した。他団体主催のイベントについては、「自粛」という市の方針を伝えた上で、主催者の判断に委ねるという。
市が中止・延期を発表したのは、3月27日(金)と28日(土)に実施予定だった扇湖山荘の庭園公開(例年約800人来場)、4月4日(土)と5日(日)に実施予定だった旧華頂宮邸の春の施設公開(同約1300人)、4〜5月に予定していた吉屋信子記念館の公開(同約1900人)の3つ。
市によれば、市が主催するイベントで不特定多数の来場が見込まれるものに関しては「自粛」する方針。市の共催、協働、後援イベントについては、市の意向を伝えた上で、主催者が判断する。
実施する場合は、アルコール消毒液の配置、スタッフおよび来場者へのマスク着用の呼びかけ、手洗い励行の呼びかけなどの徹底を市から要請するという。
また、消防救命講習や各種説明会など業務に関連するものは、予定通りの実施を基本とし、場所や対象者、参加人数などを踏まえて、可能な予防対策を行うとしている。
民間団体でも開催可否検討
市の協働事業で、3・11ALL鎌倉実行委員会が3月8日(日)に開催予定だった「心をひとつに つなげよう みちのくの未来へⅦ」は市の方針や状況を受けて延期を決定。
同イベントは東日本大震災後に、被災地支援や市民の防災意識向上のために始まったもの。防災を体験できるコーナーや被災地のグルメ屋台、イベントステージなどが楽しめ、例年5000人弱が来場していた。
同実行委員会では「イベントは無期延期とし、事態の終息を待ってから、また別の形での実施を検討していきたい」と話す。
鎌倉文学館では、2月29日(土)に予定していた「角野栄子さんのおはなしの扉」を中止した。子ども向けで、毎回参加者も多く、距離が近いためだという。3月以降の企画も「今後の動向を見て判断する」としている。
毎年4月中旬に開催され、行列巡行に約2万人、静の舞に約1万5千人、流鏑馬に約2万人が訪れているという鎌倉まつりについて、主催する鎌倉市観光協会の大津定博専務理事は「開催の可否については、さまざまな状況を勘案して協会として月内には決めたい」と話す。
(2月19日起稿)
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