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4月26日
鎌倉市の「放課後かまくらっ子」の活動がこのほど、「地域学校協働活動」推進に係る文部科学大臣賞を受賞した。これは、国が進める学童保育(子どもの家)とアフタースクール(放課後子どもひろば)を一体的に行う事業の鎌倉市版。地域との関わりやオンラインプログラムなどの持続可能な取り組みが評価された。
この賞は、文部科学省が「住民等の参画により、地域全体で未来を担う子供たちの成長を支え、地域づくりに資する活動(地域学校協働活動)のうち、他の模範と認められるもの」を表彰している。
「放課後かまくらっ子」は、保護者が就労等で保育を必要としている小学生を対象とした学童保育と、全児童を対象としたアフタースクールが一体となったもの。小学生の放課後の居場所づくりのため、2018年6月に深沢小学校区でスタートし、20年12月の玉縄小学校区での開所で、市内16の全市立小学校区に設置が完了した。
施設では工作や運動、音楽など、特別なプログラムを複数実施。これまでの学童保育と異なり、指導するのは、施設のスタッフだけでなく、地域住民や団体、大学生などの外部の人も少なくない。各施設ごとに工夫をこらした活動が体験できるようになっている。
今回の表彰においては、地域住民のほか多様な団体が関わっていることに加え、未来の地域人材育成につながる中高生の参画、コロナ禍で行ったオンラインプログラムなどの持続可能な取り組みも評価を受けた。
待機児童解消に一役
放課後かまくらっ子の設置は、共働き世帯の増加と共に増加傾向が続いていた学童保育の待機児童問題の解消にもつながっている。
市内で初めて学童保育の待機児童が記録されたのは、13年度の10人。18年3月末には77人に上っていた。
しかし、放課後かまくらっ子の設置以降、待機児童数は徐々に減少。市青少年課によれば、21年1月時点では0人になったという。
その理由として、放課後かまくらっ子では、年間の保険料500円と活動ごとの実費のみで最長5時まで利用できるアフタースクールと、月額5千円で最長7時まで利用できる学童保育との2種類が選択できるようになったため、「5時まで安心して利用できる居場所があれば」という家庭はアフタースクールを選ぶなど、需要が分散。「待機児童問題の解消につながったのでは」と同課担当者は話す。
また、これまでは学童施設が学校から離れた場所にあるケースもあったが、学校の敷地内または隣接地等に設けられたことで、家に帰らず直接施設に向かって利用できるようになり、児童の安全性も高まったという。
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