市民生活と行政とのかかわりや鎌倉市が直面する課題について考え、議会制民主主義や地方自治のしくみを学んでもらおうと開催されている「第20回かまくら子ども議会」が7月29日、鎌倉市議会本会議場で行われた。
当日は、中村聡一郎議長による本会議さながらの進行の下、16の小・中学校から参加した32人が質問をした。市側は松尾崇市長をはじめ、岩岡寛人教育長や各部次長らが出席し、答弁した。
インクルーシブ公園
第二小学校6年の山田あおいさんは、「障害のある人もない人も皆が楽しめる公園や施設などがあれば」とし、市の取り組みを質問した。
これに対し、松尾市長は「ちょうど6月議会でも同様の質問があった」とし、市内には未整備の障害の有無に関係なく利用できる「インクルーシブ公園」を紹介。また、都市景観部次長は「東京都や藤沢市などの先行事例や遊具の情報の収集を進めている」と答えた。
バリアフリーと文化財保存の両立
御成中学校3年の向瀬桜月さんは「歴史的建造物の保存とバリアフリーの両立が必要だと思うが、市としてどのように考えているか」と質問。
これに対し、「例えば段差1つとっても『神様の道』という理由があったりする。歴史的、文化的な意味も踏まえて1つひとつ考え、持ち主である寺社などとの協議も必要である」と岩岡教育長。また、松尾市長は「ソフト面では、段差の有無などをまとめたバリアフリーマップや点字マップの作成・活用も行っている」と答弁。
規格外野菜等で支援
稲村ガ崎小学校6年の澤優里奈さんは、「食べ物を十分に食べられない人に、形が悪くて出荷できない鎌倉野菜や魚を届けられないか。農家や漁業組合と協力して活動できないか」と訴えた。
松尾市長は「素晴らしい提案。現在、市ではスマイルフードプロジェクトとして食料の無料配布を実施している」と回答。さらに、その中で野菜の一部を提供しているが、魚の場合は鮮度や衛生面の課題があるとして、どのような工夫ができるか今後検討していくと答えた。
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