建長寺に「さわる模型」
大下さん、10年越しで夢叶う
4月26日
大平山丸山町内会は、町内の困り事解決のため、助け合いのつなぎ役となる独自アプリを開発。老人クラブ「大平山丸山白扇会」の協力を得て、試験運用を始めている。
同町内会は、約50年前に大規模開発された住宅地が中心。住民は、約1000世帯2400人ほど。45%超が65歳以上の高齢者で、4年前から東京大学の高齢社会総合研究機構(IOG)と連携し、まちづくりについてワークショップを重ねてきた。
今回のアプリ開発の発端となったのが、まちづくり推進委員会内の「地域支え合い分科会」だ。「『ちょっとした困りごと』に対応するサービスは他にもあるが、話を聞いたところ、『顔を知っている人がいい』というのが住民の本音だった」と話すのは、同分科会の小林淳さんだ。
電球交換やスーパー送迎
そこで一般住民ができる「手伝い」の範囲の作業を対象に、支援者(ボランティア住民)は支援可能な項目をあらかじめ登録。そのつなぎ役を町内会が担う仕組みを作った。手伝いという形で、地域参加の少ない現役世代が町内でつながりを持つきっかけにという狙いもある。
だが、いざ動き出そうとした時、コロナの波がやってきた。会議はオンラインとなり、希望者宅での演習が実施できたのも1年越しなど、活動は停滞気味だった。
そんな中、大手企業でスーパーコンピューターなどに携わってきた経験を生かして相談や手伝いの依頼を集約する独自アプリを開発したのが、元町内会長で現在白扇会会長も務める毛利良男さん。高齢者でも直感的に使いやすいようになっており、相談ごとを選び、連絡先や希望の日時などを入力すると窓口担当者のもとにメールで情報が集約される。
現在は、白扇会の会員の協力を得て、試験運用を進めている。「電話やファクスも使えるようにはしているが、今後アプリの利用者が増えていけばデータを蓄積・分析し、マッチングなどに活用できるはず。目指すのは、何でも相談できる『まちのコンシェルジュ』です」と毛利さんは話す。
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