企業などと連携し、住民自身が生活を向上させるための新たなサービスや商品を開発、改善する「リビング・ラボ」と呼ばれる取り組みが、市内今泉台で始まった。関係者は「まちに多世代の交流や活気がうまれるきっかけにしたい」と意気込んでいる。
リビング・ラボとは、企業や大学と連携しながら暮らしを豊かにするためのサービス、商品の開発や改善を、住民が主体的に行う取り組み。ヨーロッパを中心に広がっており、世界で約400カ所が活動する。
今回の取り組みでは、今泉台町内会(NPO法人タウンサポート鎌倉今泉台)、東京大学高齢社会総合研究機構、三井住友フィナンシャルグループ、鎌倉市が連携。市によれば、国内で様々な主体による本格的なリビング・ラボが実施されるのは初めてという。
舞台となる今泉台は、市内で最も高齢化が進んだ地域の一つ。2015年以降、産官学連携で「長寿社会のまちづくり」が進められてきたことなどから取り組みが実現したという。
今後は大学、企業から持ち込まれたアイディアを住民同士で検討したり、試作品を使用したりしながら改善点を洗い出し、新しい製品やサービスの開発を目指していく。
昨年11月には、海外の製薬メーカーからの依頼で、分かりやすいパッケージづくりに関する商品テストが実施されたほか、3月末までに、家具や女性用製品に関する座談会などが予定されているという。
住民への告知や参加者の募集などを担うタウンサポート鎌倉今泉台の丸尾恒雄理事長は「鎌倉・今泉台から生まれた商品やサービスが、全国に発信されることになればうれしい」と取り組みを歓迎。市は「今泉台は市内でも高齢化が進んでいる地域で、高齢者が使いやすい商品やサービスの開発、長寿時代にふさわしい新たな働き方、生き方、社会の在り方の提案につなげてほしい」と話している。
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