6人に1人の子どもが相対的な貧困状態にありながら、見た目には分かりづらく「見えない貧困」とも言われる。
鎌倉大船ロータリークラブでは、この問題への取り組みを進めている。
昨年10月には、長年子どものいじめや自死、路上生活者への取材を続け『少女宣言』『「ホームレス」襲撃事件と子どもたち―いじめの連鎖を断つために』など、多数の著作があるノンフィクションライター北村年子さんを招いた講演会を開催した。
このなかで北村さんは、最近の貧困について「失業やリストラ、介護、災害などの理由により、真面目にがんばっていても自分ではどうにもならない事情で陥る人が多く、一度転落するとなかなか戻れない現状がある」と解説した。
その上で「『ホーム』には物質的な居場所という以外に、自分に関心を向け尊重してくれる人がいる場所という意味もある。今は精神的な『ホームレス』状態の子どもが多く、自尊感情が薄いために一度貧困状態になると復帰する力がない。そのことが現代の貧困をよりわかりづらくしている」と話した。そして「地域にいる子どもたちに声をかけ、意識を向ける『道親』となって、子どもたちの居場所づくりをしてほしい」と呼びかけた。
日向会長は「この問題の根本には、家族のつながりの希薄化、倫理観、道徳観の欠如など様々な社会的状況が複雑に絡み合っていると感じている。例えば親世代への物心両面の援助など、より根本的な解決のために何ができるか、様々な可能性を探っていきたい」と話している。
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