市の景観重要建築物にも指定されている旧村上邸(西御門)の保存活用に向け、鎌倉市はこのほど、事業の実施主体となる民間事業者を公開型プロポーザルで決定した。市は「来年4月以降、企業の研修所などとして活用を開始したい」としている。
旧村上邸は、1939年以前には建てられたとされ、41年に村上忠助氏の所有となった。茶室や能舞台もあり、99年に市景観重要建築物に指定されている。
村上氏の妻で2014年に亡くなった梅子さんの「建物は壊さず、市民のために活用してほしい」という遺志により、建物と土地は16年に鎌倉市に寄付され、市が活用方法を模索していた。
地元の民間企業などとの対話型市場調査を実施した結果、市は昨年3月、シェアオフィスや近隣自治会の集会所などとして活用する方針を策定。事業主体を公募型プロボーザル方式で募集し、2者から応募があった。
このうち、鎌倉を拠点に空き家の利活用などを行っている(株)エンジョイワークス(由比ガ浜)など3社からなる「旧村上邸共創チーム」は、企業の研修所のほか「茶室や能舞台を生かし、地域住民の稽古事の場としての活用」を提案。学識経験者らの審査の結果、「具体的な提案で、事業性が見込める」と高く評価された同チームが事業実施主体として選定された。
市は「来年1月ごろには耐震工事を着工し、4月に活用を開始する」としている。
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