大船消防署(佐藤明彦署長)は8月19日、救命活動を行った2人に感謝状を手渡した。
今年4月25日、湘南モノレール大船駅でモノレールの到着を待っていた63歳男性会社員がベンチから立ち上がった際、倒れた。近くにいた高齢者施設職員の佐藤博之さん(48・藤沢市在住)が声を掛けたが反応がなく、脈も確認できなかったことから胸骨圧迫を開始。続いて異変を知った同駅員の岡部進さん(50)がAED(自動体外式除細動器)を男性に装着し、電気ショックを行った。
救急隊が到着時も胸骨圧迫は続けられ、隊員による観察で脈の振れと自発呼吸が確認できた。男性は救急搬送された20日後、無事退院し、その1カ月後には社会復帰も果たした。
佐藤さんは「仕事柄、救命研修を受けていたことが良かった。考えることもなく、意識の有無、脈の確認ができ、心肺蘇生へと体が動いた」と振り返る。「介護関係の女性2人の方も手伝ってくれた。的確なアドバイスをしてくれたことで、スムーズな救命活動ができた」と佐藤さん。
岡部さんも救命研修を経験し、「AEDが音声で説明するので、迷うこともなかった」と話す。2人とも「男性が無事だったことが何よりもうれしい」と声を揃えた。
佐藤署長は「救命研修の大切さを改めて感じた」と話す。受講者は年々増えてきたが、コロナ下のため、これまでのような研修ができない状況。「オンラインによる研修も実施している。SNSによって情報も発信し、救命への関心を高めてもらえば」という。
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