11月に行われる「横浜市招待国際ピアノ演奏会」に出演する 小林 海都さん 青葉区出身 21歳
世界へ羽ばたく音楽家に
○…国内外で将来が期待される若きピアニストの発掘、紹介を目的とする「横浜市招待国際ピアノ演奏会」の出演者に日本人として唯一選ばれた。高校卒業後、ベルギーのエリザベート王妃音楽院に単身で留学。9月からはスイスのバーゼル音楽院で研鑽を積む。中学生時代から国際的なピアノコンクールで数々の賞を受賞するなど、今後の活躍が楽しみな才能の持ち主だ。
○…青葉区出身で市立奈良小学校、中学校卒。姉が児童合唱団に所属していたのが縁で幼少期から音楽に親しむ環境だった。ピアノを始めたのは4歳。教室に通い、ピアノの楽しさに夢中になっていた小学1年生の頃、ある日テレビから流れてきたショパンの「幻想即興曲」に聞き惚れた。その曲を聞きたくて、初めてクラシックコンサートに訪れ、ピアニストを夢見るようになった。
○…中学時代からは音楽教室の特別クラスに通うようになり、より本格的に音楽に没頭していった。転機となったのは、高校2年の時。現在師事する世界的なピアニスト、マリア・ジョアン・ピリス氏が来日した際に指導を受ける機会があり、同氏が主宰する若手音楽家育成プロジェクト「パルティトゥーラ」に誘われた。「最初は『まさか』と思った」とおどけるが、高校卒業後の単身留学に迷いはなかった。最初は語学で苦労もしたが、パルティトゥーラの一員としてピリス氏と共に世界各地の公演や、恵まれない子どもたちや病院などでも演奏活動を続ける日々。「先生の教えは『音楽は共有が大切』ということ。他人と競争するためではなく、自分の音楽を多くの人に届けられるような演奏家になりたい」と将来の夢を語る。
○…横浜での公演は6年ぶり。「自分が生まれ育った横浜での演奏は特別な想いがある。ぜひ成長した自分を見てもらえたら」。柔らかい語り口ながら、誠実な決意が感じられた。
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