3月20日で設立1周年を迎える社会福祉法人「あおばの実」の理事長を務める 山本 章さん 桂台在住 78歳
大勢で大勢の自立を支援
○…青葉区内で精神障害者の自立支援に取り組む3つのNPO法人が6年越しで統合し、社会福祉法人「あおばの実」となって1周年を迎える。社会福祉法人化で「利用者の居場所を継続できることに少し安堵した」としながらも「身体・知的障害と比べて精神障害者支援は遅れている。今後は発達障害も含め、医療以外の『よろず相談場所』として手を差し伸べていく」と前進を誓う。
○…息子が精神障害を患い、地域活動支援センターを利用したことが事業に携わるきっかけに。「恩返しというほどでもないが、手伝いができたら」と8年前に前身となったNPO法人の1つ「青葉の樹」の理事長を引き継いだ。運営するグループホームの入居面談には全て立ち合い、実体験に基づいて当事者家族たちに寄り添ってきた。
○…姫路市の出身。姫路城を眺めてきた幼少期は建築の仕事を夢見ていたが、高校2年で肺結核の大手術を受けて「自分が飲んでいる薬を学びたい」と大学は薬学部へ。卒業後は厚生省に勤め、医薬分業制度づくりに尽力。その後、環境庁を経て、財団設立にも携わるなど日々仕事に奔走してきた。病気との付き合いも長いことから「健康が一番」と水泳やテニスなどスポーツが趣味。「75歳になってやっと病気に罹らなくなってね。高齢者の完熟期」と笑う。
○…精神障害者の家族は「親亡き後」の心配を口にするが、時期に関わらず、障害の有無も関係なく、「自立とは何なのか誰もが考えることが大切」と話す。とは言え、当事者とその家族が自分たちだけで何とかしていくことは難しいことも多い。「どんな形でも大勢で大勢の自立支援を行っていくことで解決できることもある」。周囲の理解も大切。そんな地域社会を目指していく。
|
<PR>
|
|
|
|
|
|