今月29日、30日に横浜みなとみらいで開催される「ヨコハマ大学まつり」のポスターを制作した 山崎言美(ことみ)さん 「横浜美術大学」(鴨志田町)4年生
キャンバスに”夢”描く
○…水兵の格好をした子どもや大人が、いざ”宝探し”の船旅へ。「みなとみらいと聞いて想像するのは、やっぱり港だと」。普段から、買い物や遊びで訪れている街。「大好きな街を舞台に絵を描けたことはすごく嬉しい」と笑顔がこぼれる。「大学まつり」はアート・文学・音楽などバラエティ豊かな体験ゾーンが待ち受ける。「宝探しのように横浜の大学の面白さを発見して欲しい」。何度も描き直したイラストにそんな願いを込めた。
○…グラフィックデザイナーの父親の背中を見て育った。「石で父親の愛車に絵を描いちゃったことも」。絵が大好きな天真爛漫な少女時代。文集表紙や部活ポスター、舞台装飾を手掛けた元石川高校卒業後、横浜美術大学へ。大学では自分が憧れる「女の子」を題材に絵を描く。色の濃淡を生かした想像力膨らませる絵は、今回手掛けたポスターとは一味も二味も違う。感性を磨かせるのは、”幸せメモ”。街中でふと感じたことを書き記している。
○…「待ち合わせの定番は、青葉台駅前にある女の子の像前で」。大学の仲間と繰り出す青葉台は庭のような場所だ。昨年、大学仲間15人でジャズバンドを結成。練習場所は、駅近のスタジオ。「温かみのあるギターの深い音がいい」。緩いパーマのかかった長い髪と「深い色の洋服が好き」という風貌にギターがよく似合いそうだ。来月開催の大学芸術祭では、野外ステージからジャスを響かせる。
○…雑誌や絵本のイラストレーターになる夢を追う。先日、大学の課題でオリジナル雑誌を制作した。街歩きページ、映画紹介、占いコーナーのデザインから挿絵まで手掛けた、大作の一冊が完成した。「憧れの仕事が、もっと楽しそうだと実感できた」。出会った人々に自己紹介代わりに差し出すのは、イラスト入りの手作りシール。快活で明るい笑顔が印象的な、”アーティストの卵”だ。その第一歩が、”みなと横浜”でカタチとなった。
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