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青葉区版 公開:2015年1月15日 エリアトップへ

セロテープのアートを手がけ、アートフォーラムあざみ野で個展を開いている 瀬畑 亮さん 町田市在住 40歳

公開:2015年1月15日

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指先に込める情熱

 ○…つるっとした見た目からは意外なほど、ずしりと重い質感に驚かされる。大型のものなら2m、重さは100kgを超える。材料は全てセロテープ。「丸めて、巻き締める。この繰り返し」。独特の方法を確立させたのは10年ほど前。これまで制作した作品は200点にのぼる。「表現の幅が広がってきた」と頬を緩める。

 ○…きっかけは幼少期、大好きだったテレビ番組をまねて工作していたときのこと。「セロテープを使おうとして、うまくできなくて丸めた。これが大発見だった。形になった、って」。好きだったねんど遊びより「早く固まるから」と、セロテープでの創作にのめり込んだ。動物や当時流行った「キン肉マン」のキャラクターなど、色づけもしながら次々に制作。作りたい思いが募るあまり「学校を休むこともあった」と苦笑する。

 ○…東京造形大4年のときに初めて作品を発表。「スポンサーをとりたい」と企業へのアプローチも続けた。「年1回は必ず」と決めた個展の準備と並行し、卒業後はイラストレーターとして勤めながら多くのメーカーに毎月欠かさず手紙を送った。「でも勝手に送っただけだから。音沙汰はなかった」。4年が過ぎたある日、大手のニチバン(株)から声がかかった。「なぜか手紙がいつもと違う部署に届いて、目に留まった」。思わぬ偶然から専属契約を結び10年。互いに前例がなく迷うこともあったが「旗振り役は間違ってもいいから旗を振り続けろ」という担当者の言葉が、今も胸に残る。

 ○…「セロテープで生きていくとは思いもしなかった」としみじみ。人と違う試みにバッシングを受けることもある。それでも「1人の評論家より千人の一般層の支持を得たい」と言い切る。「制作だけでは伝わらない」と企画やプロデュースもこなす今、年中無休の多忙な日々だ。「やり続けることで道は開く。それを感じてもらえれば」。一本気なアーティストの飽くなき挑戦は続く。

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