任期満了に伴う横浜市長選挙が8月25日に行われ、無所属で現職の林文子氏(67)=自民・公明・民主推薦=が69万4360票を得て再選を果たした。投票率は29・05%で過去最低。林氏は9月10日の市会本会議で所信表明を行う予定だ。
林氏はいずれも新人で無所属の元市議の柴田豊勝氏(66)=共産推薦=、会社役員の矢野未来歩(みきふみ)氏(38)を破って再選。市内全区で次点の柴田氏を上回り、約56万票の差を付け、現職の強さを見せた。南区での得票数は約3万7千票で得票率は8割を超えた。
林氏は「待機児童数ゼロ」など、市長としての4年間の実績を強調する一方、新たなまちづくり戦略の策定や防災・減災都市の実現など「市民のくらし満足度ナンバー1」を目指す10項目の政策を掲げ、支持を訴えた。新市庁舎の基本構想に対しては、「北仲通南地区での整備案が最適」とし、関内・関外地区全体の活性化やブランド力の向上につなげたいとしていた。当確後「今までやってきたことをより進化させ、既成概念を捨てた新しい都市経営を進めたい」とあいさつした。
敗れた柴田氏は中学校給食の実施や新市庁舎建設の見直し、小学6年生までの医療費無料化などを訴えたが及ばなかった。街頭演説を行わず、ブログやツイッターなどのインターネットで選挙運動を行った矢野氏は支持層を広げることができなかった。
争点ぼやけ、関心薄く
有力政党が相乗りで林氏支持に回ったことや、際立った争点が明確化しなかったことなどにより、投票率は低迷し、過去最低の29・05%だった。前回の2009年は衆院選と同日実施で68・76%、単独選挙だった06年は35・30%だった。これまでの市長選の最低投票率は1994年の32・37%で、今回はこれを3・32ポイント下回った。
南区の投票率は市全体を下回る28・28%で市内18区中13番目。単独実施の06年よりも6・25ポイント低かった。
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