南警察署管内で還付金詐欺が急増している。今年12月13日までに発生した還付金詐欺9件のうち、8件が11月以降に集中。南署と県警本部は無人ATMに警察官を配置するなどして区民に警戒を促している。
無人ATMに誘導
今年12月13日までに南署管内で発生した振り込め詐欺は45件(未遂2件含む)。昨年同時期(38件)より7件増加した。被害総額は約1億2000万円で、昨年より約2600万円増えている。
このうちの9件は区役所の職員などを装って金を振り込ませる還付金詐欺。2件だった昨年の4倍以上に増加している。南署生活安全課によると、犯人は区役所職員になりすまして電話をかけ、「半年前に『還付金が戻る』という内容を記した封筒を送った。まだ手続きがされていない」というような口実で近くにある無人ATMやコンビニに相手を誘導。「手続きが今日までなので早く済ませないと損をする」などと焦燥感をあおり、振り込み操作の指示を出すという。
1カ月半で8件
還付金詐欺が増えている理由について同課は、息子や孫を装って銀行などの金融機関から高額現金を引き出させる「オレオレ詐欺」を行員らの呼びかけで未然に防止するケースが増えており、犯人にとってはリスクが少ない無人ATMに誘い出す還付金の手口が増加していることをあげる。
南署管内での還付金詐欺は11月以降に8件発生。南署と県警本部は、国民年金支給日前後に警察官が区内の無人ATMの前に立ち、ATM利用者に注意を促す特殊詐欺緊急対策を実施した。同課は、「お金を使うことが多い年末年始は例年、詐欺が増える」とし、「電話で役所から還付金について説明されることは絶対にない。還付金の話が出たら詐欺と思ってほしい」と言葉を強める。
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