蒔田町の青山学院横浜英和中学高等学校の茶道部がこのほど、作文コンクール「第38回学校茶道エッセイ」で学校賞に輝いた。同部は茶道で学んだ「おもてなし」「思いやりの心」を文章で表現しようと、部員全員がコンクールにエッセイを応募。高校1年生の3人が入賞し、日本の伝統文化を伝える積極的な取り組みなどが評価された。
全国180校が参加
学校茶道エッセイは茶道裏千家淡交会総本部が主催。最大級の流派とされる裏千家茶道を学ぶ全国の中高生、大学生らを対象に実施され、活動を通じて感じたことをつづった作文を専門家が審査する。中学生と高校生が対象の「生徒の部」には178校が参加。1383点の応募があった。
中高一貫教育の同校。茶道部は茶道で感じた日本の歴史、文化、美意識などを言葉で表現することで生徒の視野を広げようと、昨年度から中学生と高校生の部員全員がコンクールに応募しており、今年も38人全員が参加。中野莉々花さん、後迫愛実さん、藤縄羽衣さん(いずれも高校1年)の3人が入賞した。
入賞者80人のうち、3人以上の生徒が選出されたのは同校を含む6校。主催者によると、部員全員がコンクールに応募する参加率の高さや取り組みの積極性、入賞者数などを総合的に判断。学校賞3校のうちの1校に同校を選んだ。神奈川県の学校では唯一の受賞で、同校の受賞は今回が初。
お茶が心つなぐ
前年に続き2年連続入賞を果たした中野さんは、文化祭でお茶会を開いた時、対面した人にかけられた感謝の言葉で一杯の茶が人の心をつないだ経験などを作文につづった。中野さんは「部員全員が書いたエッセイでこのような賞をいただけて光栄。これからも積極的に日本の文化や美意識を学び、日本の良さを伝えていきたい」と喜んだ。
留学生に魅力伝える
同部は茶道を通した日本伝統の「おもてなし」「思いやりの心」を学び、発信する。以前は茶道流派「庸軒流」を学んでいたが、顧問の細田孝充教諭が就任した2014年度から現在の流派「裏千家」に変わった。
同校出身で裏千家茶道教授の山崎宗克さんらが指導し、点茶の作法だけでなく、立ち居振る舞いや歴史、文化などを本格的に学んでいる。広くその文化を発信しようと、外国人留学生に英語で茶道の奥深さ、作法を伝えるなどの活動も行う。
細田教諭は「学んだことを文章にすることで多くの人が茶道の魅力を感じることができる。伝統文化を知った上で、グローバルな視点で活躍できる生徒を育てたい」と話した。
南区版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|