市立永田中学校3年のイザディ・アイナーズさん=写真=がこのほど、市内の小中学生が国際平和への思いを発信する「よこはま子ども国際平和スピーチコンテスト」で市長賞に輝き、8月22日に中区の市庁舎で「よこはま子どもピースメッセンジャー」として、柏崎誠副市長から委嘱状が渡された。
イザディさんを含む同賞の4人は今後、ニューヨークの国連本部を訪問するなどし、世界にメッセージを発信する。
よこはま子ども国際平和スピーチコンテスト 市長賞
小さな平和から
永田中学校 3年 イザディ アイナーズ
「人間は皆二通りに分類される。それは、国籍や信仰している宗教、生まれ育った国や環境とはまったく関係ない。まずは、良いことをする人間。そして、悪いことをする人間だ。人間の見分け方はただそれだけのことである。」
と私は幼い頃から母に教わってきました。皆さんはこのことについてどう考えますか。私はまさにそのとおりであると思います。
私の母国はイランという国です。イランにはアフガニスタン人がたくさんいます。皆、アフガニスタンでの戦争から逃れてイランにやってくるのです。私がイランに住んでいた頃、私の学校にも一人アフガニスタンの子がやってきました。
「アフガニスタンとはちがってイランでは爆弾音や銃声などで恐怖を感じることなく家族と過すことができるから幸せだ。」
これはその子の言葉です。この言葉をきいて私ははじめてきづかされたことがあります。私があたりまえだと思って過していた日常生活。それは戦争が起きている国の人々や様々な差別で辛く苦しい思いをしている人々にとってはとてもとてもうらやましい生活なのだということを。
海外のニュースで耳にする差別や殺害。
背筋が凍るようなできごとがおきています。「助けたい」「救いたい」という気持ちがあっても実際には一人の中学生の力だけで簡単に解決できるような問題ではありません。
では、私たちには何ができるでしょうか。視点を私たちの身の回りにうつしてみます。皆さんのまわりには差別やいじめはありませんか。辛く苦しい思いをしている人はいませんか。私たちの身のまわりにおきていることが世界の縮図だとしたら。国際平和は身近な環境にある差別やいじめをなくし、誰もが心豊かに過ごすことを目指すことからはじめてはどうでしょう。小さな平和はやがて大きな平和を生むはずです。人を思いやり、寄り沿う気持ちが今こそ大切なのではないでしょうか。
それと同時に、世界に目を向けることも忘れてはいけません。あたりまえの生活とは何かを考え、毎日の生活に感謝するきっかけになるはずです。
「人間は一通りしかいない。良いことをする人間だ。」
このように胸を張っていえる世界が実現することを願って私は一方を歩み出します。
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