老朽化のため2011年8月から架け替え工事が行われていた南区役所そばの井土ヶ谷橋が8月29日に開通した。歩道幅がこれまでの倍以上になったほか、橋付近に桜が植えられる予定で、区役所側では、大岡川の桜観賞ポイントとして橋の存在をアピールしていく。
井土ヶ谷橋は関東大震災の復興事業として1929年に建設された南区で最も古い橋。区役所のある蒔田方面と井土ヶ谷方面をつなぐ橋として使用されてきたほか、大岡川の桜とランドマークタワーがよく見える場所としても知られ、春になると見物客が多く集まっていた。しかし、建設後80年が経過し、全体的に老朽化が進んできたため、架け替えを決め、11年8月から工事を始めた。工事費用は約8億7千万円。
工事期間中は弘明寺方向へ約10mの場所に仮橋を設置し、迂回路としていた。
新しい橋は長さが24・6mでこれまでより2・7m長くなった。幅も6・5m広がり16mに。1・5mだった歩道が4mと倍以上になった。
これまでは桜の時期に見物客で歩道上が混雑することもあった。工事を行った道路局は「歩道が広がり、橋の上から桜を心地良く望むことができる」という。
欄干には桜の花びらをモチーフにした飾りが付けられるなど、区のシンボルを意識したデザインになっている。さらに、橋のたもとの4カ所に桜を植樹する予定。区はこの桜の愛称を区民から募集するなど、井土ヶ谷橋を南区の新たな名所にしようとしている。
仮橋の撤去や周辺道路の整備は12月まで続く予定。
84年前の橋が3基
道路を管理する道路局や南土木事務所によると、市内には南区内の43基を含め、1744基の橋がある。
このうち、南区では、日枝町、白金町周辺の「一本橋」、吉野町市民プラザそばの「吉野橋」、中島町や大橋町と井土ヶ谷をつなぐ「鶴巻橋」の3基が井土ヶ谷橋と同じ1929年に建設された。しかし、そのほかの橋を含め、現時点で区内で架け替えや補強工事の予定はないという。
堀割川に架かり、南区との隣接地にある磯子区の天神橋は現在、架け替え工事中で15年度に完成予定。
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