市立横浜商業高校(冨地正博校長)ボート部の中村優志君(3年)と飯田健士朗君(同)が、埼玉県で6月1日まで行われた「関東高等学校選抜ボート大会」の2人1組で行う「男子ダブルスカル」に出場し、初優勝した。昨年の同大会で準決勝敗退だった悔しさをバネに関東の頂点に立った。
「ダブルスカル」は1人が2本のオール持ってボートを漕ぎ、1000mの距離で順位を争う。男子の同種目には、関東地区の県予選を勝ち抜いた学校の23組が出場。1年生の秋からコンビを組む中村君と飯田君は、今年3月に行われた全国大会で7位に入賞した実績を持っており、優勝候補として注目を集めた。予選、準決勝と順当に勝ち上がって臨んだ決勝レースでは、持ち前の先行力を発揮。早稲田大学高等学院の追い上げを振り切り優勝した。
昨年の同大会では、4人でボートを漕ぐ「クォドルプル」に出場し、準決勝で敗れた2人。中村君は「やっと優勝できたので本当に嬉しかった」と喜びの瞬間を振り返り、安堵の表情を浮かべた。
2人乗りのボート競技は、互いの力やリズムがずれることが失速の原因になる。加速するには2人の能力に大きな差がなく、力を出し切った時の状態が同等であることが望ましい。飯田君は「(中村君と)リズムを共有できるように練習した。筋力トレーニングなどでパワーアップした成果を出せたのでは」と勝因を語った。同部顧問の河野敬之教諭は「レース中、慌ててしまうこともあったが、競り負けず勝ち切ってくれた」とプレッシャーを跳ね除けた2人をねぎらった。
2人は7月下旬から山梨県で行われるインターハイへの出場が決まっており、「もっと練習して日本一を獲りたい」と力強く語った。
「シングル」では2位
さらに、個人で競う「男子シングルスカル」では、2年生の中島一君が後半の追い込みを見せ、初出場で2位に入った。「冷静なレースを心掛けた。勝ちたかった」と悔しさが残る表情で語った中島君は、6月14日から行われた国体の県大会に出場。ここでも準優勝するなど着々と力を付ける。
1897年に創部し120年以上の歴史を持つ同校のボート部には、現在男子15人、女子19人が所属。大岡川などで練習を重ねる。3月の全国大会では、現在3年生の土佐真歩さんが「女子シングルスカル」で優勝するなど、男女で有力選手を輩出している。
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