南区が2016年度に行う自主企画事業の予算案、概要がこのほど明らかになった。同事業の予算は約9785万円。「健康」「賑わい」など、4つの重点分野を掲げた。特に認知症の啓発・予防に力を入れるなど、健康分野で新事業を行う方針が示された。
区の自主企画事業の予算である「個性ある区づくり推進費」は、独自事業に使用できるもの。市から各区に割り当てられており、南区の16年度同推進費は19事業に9784万6千円の予算で、15年度より109万2千円減少した。
案では、重点事業を15年度と同様に「減災」「健康」「賑わい」「こども」の4つに分けた。
認知症対策に注力
「健康」分野では、認知症対策に15年度の3倍以上となる187万6千円を充てた。地域ケアプラザなどで啓発を目的にした医師の講演会開催や認知症サポート医と早期対応の取り組みを検討する新規事業が示された。ほかにも、リーフレットやポスターを病院や薬局に掲示していく。担当の高齢・障害支援課は「若年性認知症も意識し、若い世代から啓発を行い、予防や早期診断・対応を進めたい」とねらいを話す。
区民の健康寿命が他区に比べて短いことから、働き世代、子育て世代の健康づくりに力を入れる。糖尿病講座や事業者向けの生活習慣病予防の健康教育を実施。市全体で取り組むウォーキングポイント事業を進めるために「ウォーキング日記」を2千冊作成する。
「減災」では、災害時に家を失った援護が必要な人を地域防災拠点などに移送するために担架代わりとなる「レスキューボード」を購入し、拠点に配備する。
「賑わい」では、区の花「さくら」を中心にした魅力の向上や発信に取り組む。
「こども」関係では、中学生が乳児に接する機会を設け、命の大切さを学ぶ学級を開く。
案には、区庁舎が区東部に移転したことを踏まえ、職員が地域に出向く、出前形式の講座も多く見られる。区は「区役所全体のチーム力を活かし、課題解決に取り組む」としている。
自主企画事業を含む予算案は現在開会中の市会定例会で審議され、3月25日に議決される見込み。
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